箸はともかく棒にはひっかかりたい

とある大学教員によるいろいろなメモ書き

2017年総括

ざわです。いよいよ大晦日です。
今日は2017年の総括をしておきたいと思います。

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近くの公園。すっかり冬空ですな

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今年はバタバタと慌ただしい日々を過ごしていたせいか、例年以上にあっという間に1年が終わってしまった気がします。論文では、D1の10月から執筆していた主著論文がD3の春にようやく出版されたり、冬にはもうひとつ主著のacceptをゲットしたりなどしました!そして国際学会では、ポスター1件、口頭1件をどうにか遂行できました。執筆や発表準備に協力して下さった皆様には、感謝してもし尽くせません!本当にありがとうございました!!!!!

 

行動はした。けど・・・考える時間が足らなかった1年

D3ということもあり、今年は集大成を披露する!アウトプットしていくぞ!!!みたいのが大きな目的だったので、そういう点では「目標達成」とも言えるのですが、そればかりに傾きすぎて、なんとなく物足らない1年だったかもな・・・というふうにも感じています。もちろん、論文が出たり、発表がうまくできたり、言いたいことが言えたり、そういう充足感は強かったのですが、なんというか「サイエンス楽しいな〜!」と感じる時間が、相対的に少なかった感じがします。忙しすぎて疲れていたからかも知れないけれど・・・

私はやはり「データを得て、その客観的事実から、どのような仮説が考えられ、どのように検証可能かを、あらゆる知識を総動員して考える」みたいな、サイエンスの王道のプロセスにを踏み、思考することに意味があると思っているし、それに対して、大きな価値と、おもしろさ(interesting, かつexiting)を感じます。

「成果や業績を上げることが大切」というのはよく理解できるけれど、やはり考える時間が欠けてしまうと、総合的に見て「楽しんで研究している」ことにはならない、という結論に至りました。少なくとも、私の中では成り立たない。これが私の中での2017年の大きな発見でした。今後は意識して「考える時間」を確保し、たとえどんなに忙しくても、どちらの方向にも傾きすぎないようにしたいと思います。

 

論文執筆は「美しい」プロセス

今年は主著共著含め、いくつかの執筆のプロセスに携わることが出来ました。執筆中は血反吐を吐きそうになったり、めちゃめちゃ鋭い(厳しい)レビューが来てめげそうになったりなどするのですが・・・一通り経験してみて思うのは、やはり「今までは『頭の中で考えていたこと』でしかなかった研究成果」が、たくさんの人たち(共著者、reviewer、editorなど)のお力添えによって、ストーリーが洗練され、要素が濃縮され、最終的に「論文」という知の結晶として具現化されていくプロセスというのは、とても刺激的で、エキサイティングである、ということです。そして、この「皆で協力し合って真理を追究していくプロセス」に対して、私は、とても美しいなと、最近感じています。

このような感覚は、みんなで協力してひとつの「作品」を作り上げるのと、似ている気がします(文化祭やサークル活動が思い出される・・・)。たいへんなこともたくさんありますが、これらかも楽しみつつ、頑張りたいなと思います。

 

経験を積まなきゃ上達しないけど、上達した先にはまた次の壁がある

学会は、去年と比べると少なめの参加となりました(D3だしね)。それぞれの感想は過去記事に掲載済み(これの中と、これ)なので省略しますが、口頭もポスターも、いずれも「発表経験を積めば積むほど、場慣れして上達する」一方で、「ある程度までいくとその上達は頭打ちになり、そこからは自分の能力の低さが足枷になり、次の壁を乗り越えるのがめちゃめちゃしんどくなる」という印象を持ちました。私の場合、今のボスや今までのボスのおかげで、口頭ポスターともにある程度やらせてもらえているせいか、すでに「次の壁」を視界にとらえている感があります。。。

 

発表に関しても、論文執筆に関しても、これからどの力を伸ばし、どの部分を改善するのか、その項目を正しく認識し、優先順位をきちんと決めてた上で、並行して努力することが重要になってくるんじゃないかなと認識しています。これは来年の課題だな・・・

 

自信と不信の狭間 in 2017

今年はアウトプットをたくさんしたおかげか、各方面から様々な評価を頂戴することができました。有り難い言葉もいただくことができました。ほんとうに喜ばしいことです!!!

他者から貰えたポジティブな評価って、自分の中でとてもとても大きな自信になります。今まで大変だったいろいろなことも、その評価で全て報われてしまうような気持ちになるし、何よりとっても嬉しいです。でも、執筆や発表準備をしながら感じた「力の及ばなさに対する悔しい気持ち」とか、「次こそはもっと良いものを、自分の力でつくるんや・・・!」という闘志、執念みたいなものもまた、ポジティブな評価などと同様に、実は次のステップへ進むための原動力になっていたりしますよね。

過去記事でも書きましたが、私は自信を持って研究活動をしていきたいけど、自己評価がうまくできません。なので慢心を持って傲慢になってしまうことをとても恐れています。どうすれば、適度に「達成感」を感じつつ、でも「完全燃焼」しすぎないように、慢心にうぬぼれずに、良いバランスを保って研究していけるのか、その塩梅というものが、27歳になった今でも、全然よくわかっていません。。。

自信というのは、いつか自然と芽生えてくるものなのでしょうか。それとも、自分で与えるものなのでしょうか。教えてすごい人〜!!!

自分が元気に過ごせるバランス感覚を、早く身につけたいなと思います。

 

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長くなってしまいましたが、以上が2017年の感想でした。

ハワイに行ったのもウィスコンシンに行ったのもフィレンツェに行ったのも2017年か〜!って思うと長いようで短い盛りだくさんの1年だったな〜!!!と思います。

来年もいい年にしていきたいな。みなさま良いお年を〜〜〜!!!

ざわ

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フィレンツェにて。また行きたいな〜!

 

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過去記事はこちら。今年4つしか書いてない笑

 

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