箸はともかく棒にはひっかかりたい

とある大学教員によるいろいろなメモ書き

【自戒】学会発表を振り返ってみる

どうもこんばんは!

先日とある学会に参加して口頭発表してきました。

 

いろいろ反省すべき点ばかりで、何から書くべきかよくわからないけど…SNS等で宣伝しまくったおかげか、予想していた以上に知り合いの人が聞きに来て下さいました!

以前学会等で知り合った方から、研究室の●年前のOBの方まで会場にいらっしゃいました。自分の話に興味を持っていただいたからなのか、たまたま時間が空いていたからなのか、遠まわしにお願いされて仕方なくなのかは、わかりませんが、

聞いてもらえる、って嬉しいですね。

応援していただけてるのかな!と、そんな気がして嬉しくなります!

本当にありがとうございました!

 

でも「研究発表」ってきっと、聞いてもらうだけではダメで。 その先の議論、どのくらい確からしいのか、そうでないのか、現状で何が問題なのか、今後どのように解決すべきなのか、などなど・・・発表者と聴衆との間で、そういった問題を議論したり、成果や現状を共有したり、そういうものであるべきなんだと思うのです。

 

これらを踏まえた上で、聞いてくださった人に「聞いてよかった!」「おもしろかった!」と思っていただけるのが理想なのですが、今回の学会では、力及ばず、でした。

及ばないどころか、スタートラインにも立てなかったのでは、とさえ思います。

 

というのも、今回は聞いて下さった方がたくさんいらっしゃったので(しかもみなさん地球科学系のプロばかり…!!)、いろいろなご意見を頂戴したわけなのですが・・・

正直、私のあの発表を聞いて「なるほどな!」と、素直に思えた人はいないんじゃないかと思います。これ、自分で言うのもすごく悲しい話なのですけどね、うん。

 

複数名に指摘されましたが、正直データの精査が足らなすぎたということは自分が一番理解していますし(そんなんで発表してごめんなさい)、ただでさえわからないことだらけだったのに議論の展開も一方的だった(都合の悪いことに関して触れていなかった)なあ…と、終えてみたらそう思います。

 

何十年もかけて本気で研究してきた人からしたら「なんだこれは、」と、怒られてもおかしくなかったかもしれません。寛大な先生方に感謝します。

ああいう場で発表するなら、やっぱりそれなりの科学的だったり論理的だったりそういうものにのっとったものでなくてはならないなと感じました。

そういう礼儀もなってなかったと思います涙

 

そして、精査ができていない、わからないことがたくさんある状況だと自分で理解しているのなら、やっぱり私は発表する場をきちんと選択すべきだったのかもしれません。

無責任に不特定多数の人間の貴重な15分間を奪ってしまった罪は重いと思うのです。

 

大いに反省します。

そんなわけで、学んだ教訓です!

 

その1. 発表の目的によって、形式も内容も大きく変える必要がある

以前、大学の先生の特別講義で、口頭発表とポスター発表の違いを教えて頂いたことがありました。

一番の違いは「その発表での目的」であって、何を優先するかによってどちらにすべきかが決まる、と聞いた記憶があります。そしてそれに合わせて、発表内容(発表の中で、重きを置く場所)も変えるべきだと。

 

ディスカッションがしたいのか?

大きな研究の成果報告がしたいのか?

専門家向けに話すのか?

大衆に向けて話すのか?

 

まあ、言われてみれば当然のような気もしてしまいますが、実を言うと、今まで私は、

口頭>(重要性)>ポスター

と思っていました。ゆえに「やるなら口頭の方がいいのかな…」とか、固定観念みたいなのがありました、が!今回でたくさんの発表を聞いてみて、ポスターが口頭より劣っているとは到底思えませんでした。むしろ、地に足がついていない発表を口頭で行う事の方が、自ら無力を露呈しているのと一緒で、むしろ恥ずべきことなんじゃないかとさえ思いました(ほんとうに恥ずかしかった)。

 

でもこれは今回の発表経験に対する「後悔」ではなくて、今回口頭発表させてもらえたからこそこういうことに気が付けたので、むしろやらせていただけてよかったと思います。思うことにしました。

なのでこれからは「口頭やったら評価上がるかも?」とか、打算的な事は考えずに、地道にコツコツと研究していこうと思います。

でも、もう当分口頭なんてしません涙

 

その2. 自分不信になろう

データの精査云々の話がありましたが、正直これも、自分の中で今までずっと「この結果はこういうものを表しているはずなんだ!」と思い込んでしまったところがありました。本当にそのデータが表す意味を、自分の頭で考えていなかったのです。

これ以上独りよがりの発表はしたくないので、閉鎖的な思考にならないように、常に新しい情報を取り入れて(論文をたくさん読むとか、いろんな分野の人とお話をしてみるとか)、「どうせ私の出したデータなんだから間違ってるにきまってる…」くらいの勢いで、疑って、疑って、より確からしい考察を、集めた情報の中から組み合わせて、選びとれるようになりたいなと思います。

 

きっとこれだけ疑ってかかったら、自分の今までやってきたことがひっくり返ってしまうという可能性もなくはないような気もしますが、

間違っていることをさも正しいことであるかのように主張するほうが、よっぽど愚かなように感じるので、その辺は冷静に考えていきたいところです。

 

その3. よい仲間をみつけよう

これは発表内容とは直接関係ないのですが・・・

学会期間中には、たくさんの人々と交流させていただきましたが「かっこいいなあ!」「すごいなあ!」と憧れる人の周りには、必ず良い仲間がいる、そんな感じがしました。

でもそれは、今、自分の身の周りに不満があるということとは違います。でも、願わくば、今所属している大学の外側でも、同期で、彼らのように、お互いを高めあえるような関係になれる人と、早く出会ってみたい!という風に思うのです。

なので、これからも積極的に学会・勉強会等参加していきたいと思いますので、みなさん今後ともどうぞよろしくお願いします!

 

はい!こんな感じで、以上です。