箸はともかく棒にはひっかかりたい

とある大学教員によるいろいろなメモ書き

行く2018年と来る2019年の話

みなさんこんにちは。新年明けましたね。

この年末年始、私は実家に帰省して、友達に会ったり、親戚に会ったり、スマブラして食っちゃ寝を繰りかえしたりなどして過ごしました。もう既に仕事始めを迎えてしまいましたが、本格的に始業する前に、昨年のできごとや今年のことを、個人用にまとめておきたいと思います。

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初詣でおみくじを引いたら、中吉でした。

 

全体:刷新され続ける価値観に、置き去りにされた1年

この1年で、私から見える世界は、グワッ!と、大きく変わったように思えます。

これは、私の周りの世界が突然変わったわけではなくて、世界を見つめるための、新たな「メガネ」みたいなものが、私の装備(武器)として新たに加わったような感覚です。おそらく学位取得や就職などの環境変化をきっかけに、私の中に入ってくる情報の量や質が変化したことによって、自分の考え方や価値観が大きく塗り替えられましたような気がしています。

この変化のポジティブな側面としては、物事を複数の視点から見られるというスキルが、大幅に向上した気がする!という点があります。実際に、身の回りで起きている諸問題や現象の一部を、自分の頭で理解・考察できるようになったり(その一部は、過去にブログ記事として掲載済み)、それなりの解決策も少しずつ提案できるようになったりました。これは私にとって、2018年における、最も大きな「成長」でした。

その一方で、たとえ私が「解決策」を提案できたところで、それを実行・達成するために乗り越えなくてはいけない高い壁、突き破らなくてはならない厚い天井を前にして、うちひしがれてしまう、取り残されてしまうような感覚を、かなりの頻度で体験しました。世の中には、個人努力だけでは解決できないこと、あるいは、解決できるかもしれないけどそのためには相当量の(私か誰かの)労力と時間が求められること、そういうものがたくさんあるのだと、実感できるようになりました。

そんな「今すぐには解決されない(けど、将来的には絶対に解決すべきであろう重要な)諸問題」を前にした時、我々人類はそれに対してどうやって折り合いを付けて生きていけば良いのか?ということを、この1年、常に悩んでいたような気がします。

仕事:やることはやってきたという自負 vs. まだまだ全然足らないという不安の狭間におかれる

2018年の研究成果としては、国際学会・シンポジウム・ワークショップでの発表(招待1件、ポスター2件)と、国内学会・シンポジウムでの発表(招待1件、口頭1件、受賞講演1件)を、やり遂げることができました。英語でのポスター発表は未だに苦戦を強いられていますが、口頭発表の場数的には、割とたくさん経験できたかなと思います。また、研究そのものについては、最近では知識も増えたり考察も深められたりしてきていて、周囲の研究者の方々と、そこそこまともに議論ができるようになってきたかな?という実感があります。これは個人的には成長を感じられる良きポイントでした。

ただ、分析技術的な面では、知識的にも経験的にも力及ばずな場面がかなりありましたし、論文をひとつも投稿できかったので、それについては不完全燃焼でした。さらに、ここ最近頻繁に感じることとしては、自分の知識の守備範囲・応用可能範囲の狭さというのがありますね。特に、教育の現場に赴いたり、共同研究の議論をしている時に、痛感することが多い気がします。

なんというか、この1年で「(これについては)それなりに頑張ってきた」という自信?自負?自覚?みたいなものがようやく私の中で芽生えるようになって、おかげで楽しく研究できるようになってきた一方で、かなりの頻度で「でもこれ以外のことを私は全くわかっていないんだよな・・・」という不安?にも苛まされています。

多分、以前よりも「理解していること(と、できていないこと)」や「自分にできること(と、できていないこと)」の輪郭が明確に見えるようになったということなのかな?と認識しているのですが、つらいものはつらいよね〜っていうね。

生活:浮世に翻弄される

また、2018年は、浮き(憂き)世にめちゃめちゃ悩まされた気がします。

詳細は省きますが、ざっくり言うと、仕事においても生活においても社会においても、いい大人のくせに、立場や礼儀をわきまえていない人がいたり、負うべき責任を放棄している人がいたり、自分のことしか考えていない勝手な人がいたり、他人を尊重できず搾取しようとする人がいたりなどして、そういう人たちに対して、常にブチ切れていたような気がします。

怒りとか悲しみのエネルギーは、私の中でとても増幅されやすく、ゆえに精神的に摩耗することが多いため、可能な限りで避けたいし、遠ざけたいし、無視しておきたいタイプなのですが、この1年はそのコントロールがうまくできなかった感じがありますね。そのせいか、自律神経系に影響が出ることが例年に比べて多かった気がします(不眠・身体のほてり・音や光に敏感になる、など)。

 

これからの1年をどう過ごすべきか?

「焦ってはいけない」2019

このような感じで、2018年は入り乱れる理性と感情の波を制御することもできず、うまく消化することもできず、近年稀に見るカオス(混沌)な環境で、悩み倒しながら過ごすこととなってしまいました。汗

そんなわけで、今年こそは、極力心穏やかに、精神状態の起伏や摩耗度が少なくてすむようにしたいところ・・・なのですが、具体的にどのようにすればそれが達成されるのか?ということについては、正直なところまだ答えが出ていません。もしかしたら、上で述べてきたような悩みごとは、仕事に慣れたら(経験が増えたら)解決されるのかも知れないし、私の認知の歪み?に由来するかも知れないし、現時点では、よくわからないのです。

ただ、元日に引いたおみくじによると

  • 心痛すること多し 何事も時が来るまで天に任せて静かに身を慎め
  • 途方に暮れて迷うこともあり きちんと見定めよ
  • 急ぐな、焦るな、騒ぐな

という心当たり有りすぎメッセージがひたすらに刻まれていたので、とりあえずは、焦りすぎず、騒ぎすぎず、悲観的になりすぎず、かといって楽観的にもなりすぎず、身を慎しんで、粛々と、やるべきことだけに集中して、過ごしていけたらいいなと思います。多分ですけど、私には雑念が多すぎるのかも知れません。 

ワークとライフを充実させるための行動目標

そんなわけで「今年私がやるべきこと」として、ミニマムめな目標を立ててみようと思います!まず、研究については

  • 現在執筆中の論文投稿〜受理を目指す(年内!)
  • とある新分析技術の習得、データ集積と、論文執筆
  • ブログの更新

今年は教員2年目になるので、教育的側面の業務が増えていきそうな予感がするので、自分の研究としてはこのくらい進められたら良いなと思っています。いまのところ、大きな出張は2月と9月しか予定されていないので、今年こそは、腰を据えて実験に取り組めるのではないかと。また、もし科研費が当たればその実験も追加されると思われます(当たれ)。

また、今年は「やりたいけどできていない状態」が続いて常に脳内メモリを消費し続けている、ブログやHPを通した科学研究・教育の発信も、少しずつでもやっていきたいなと思います。

 

とはいいつつも、仕事に関しては、基本的には良い環境で、大きな問題も無く、楽しくやらせてもらっていると思います。つまり、私の心身双方の健康を維持するためには、生活面の充実が求められるのだと思います。

  • 自分が背負うべき責任を明確にし、必要以上に背負わない
  • 人と出会う、話す、帰属できるコミュニティを増やす
  • 健康診断系をコンプしたい(風疹抗体検査、癌検診諸々)
  • 体幹を鍛える。腹筋を割り、ケツを上げる

まず「人の荷を(私が負うべき範疇を超えて)背負ってしまうこと」の危うさをここ2年ぐらいで痛感しているので、今年は、自分以外の荷は一切背負いません!!!もちろん、私の立場や所属に付随する社会的責任はきちんと全うします。が、その範囲を顕著に超えて背負わせてきそうな予兆のある人や物は、全面的にスパブロしていきます。

そして・・・毎年言ってますが、健康第一でいきたいですね。最近、肩がこりすぎて手が痺れてるし、馬力や代謝(筋肉の機能)も落ちてるし、体系も肌質も変化しつつあります。きっとまだ目には見えていないけど、各種臓器も衰えてるんだろうな・・・

「加齢による衰え」に努力せず抗うことなどできないと知ったアラサーなので、今年こそは、努力して、健康体を目指していきます!23時には寝るぞ〜!

腹筋を割ってケツを上げた暁には、誰か私と南の島デートしてください!!!

 

以上が、行く2018年と来る2019年の話でした。全然まとまってないけど、終わります。

みなさま、今年もよろしくお願いします〜!

 

ざわこ

 

***

 

自分用メモ:2018年に発生したイベントのハイライト

 

1月:推しの卒業と本審査

本審査1週間前に推しが卒業してしまい、絶望の淵に立たされたものの、どうにか乗り越えたのでした。

D論の謝辞にももクロの名を刻めて当方は大満足です。が、この経験を経て得た教訓として、皆々様には「心の支えは常に複数用意しておけ」ということを声を大にして伝えたいと思います。 

 

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2月:ASLO meeting @ポートランド

飛行機に置いて行かれるなどという珍事が発生しましたね。

本審査直後にドラクエIIIスマホ版)を始めたのですが、勇者以外の名前は、当時ラボで飼育していた魚介類から名前をもらったのでした。前から、ウニ、アルス、サザナミ、ウズマキです。この間、誤操作でデータを消してしまい涙しましたが、一緒に冒険した彼らには未だに愛着がある。私は忘れないぞ・・・!

 

3月:インフルエンザ × 講演 × 学位取得

この3月は、人生初の招待講演と受賞講演を仰せつかっていたのですが、アメリカから帰国して緊張が解けた途端、見事にインフルエンザA型にかかるなどしました。

病み上がりでの学会発表@日本生態学会は、それはもうビビるほど不発だった・・・自分で言うのもアレですけれども、話にキレがなかったですね。体調管理も仕事のうちであることはよくわかっているのだけど、わかってるんだけど、体力がもう本当に・・・ゴミクズ以下です。どうしたらフィジカルな健康を手に入れられるの?!

そういえば学位を取得したのも、この月でしたね。 

  

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4-5月:就職 × ISCC @リーバデルガルダ × ももクロ10周年

どうにか辛うじて就職できて、5月にはキャピラリークロマトグラフィーの国際シンポジウムに参加するなどしました。

写真はミラノだけども。

帰国後、愛すべき後輩Iが「誕生日に!」と、ケーキを買ってくれたのが心の底から嬉しかったな。そしてその足で、ももクロの10周年ライブに行ったんだった。当然だけど、良すぎるライブでした。。。

 

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6-8月:AOGS @ホノルル × 日本有機地球化学会 @品川 × バカ騒ぎ

そしてこの夏は、大学と科学と研究、みたいなことを、落ち着いてじっくり考えられた期間だった気がする。視界が一気に開けてきたのもこの時期だったな。

 

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D論の役割に関する仮説は、割と推していきたい考え方なので、同じようなことで悩んでいる人がいたら届くと良いな、と、思っている。

 

9月:ポスドク氏襲来 × 地震!!!

この月は地震に見舞われまして、その打撃とそこから現状復帰するために1ヶ月ほとんど費やしてしまったような気がします・・・

また、C氏がポスドクとしてやってきて、英語を使う頻度が急増しました。私にとっては英語を話す良い訓練になっているけど、私の拙い英語を聞かされる彼は大変だろうなと(白目)

 

10-11月:科研費申請が佳境、からの突然のワークショップ@韓国

研究スタート支援を見事に落とされてしまったので、若手研究で挑戦。たくさんの先輩研究者様方の力を借りて、今まで出したことのない分野に挑戦・申請してみましたが、もうこれで落とされてしまったら「お前の分野で絶対研究なんかしてやらないんだからな!!!(※)」と、思えてしまうレベルには心血を注いで書いた気がします。※実際は思っていません。うん、通るといいな・・・お金無いと研究できないからさ・・・(切実)

で、この科研費申請書類執筆中に、急遽ワークショップ@韓国で口頭発表することが決まり、半ばパニック状態で準備。どうにか乗り越えたけど、とても心臓に悪かった。

で、この出張中に向こうの学生と話すなどした経験が「博士課程学生が置かれている状況(特にお金のこと)」を、整理するきっかけになりました。

 

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また、この月から、博士課程学生としてX氏がやってきて、英語を使う頻度が更に上昇したのでした。日々是訓練・・・

 

12月:論文執筆月間 × ももクリ!!!

この月は、共著論文の議論をおこなったり「年内に主著論文の原稿を共著者に送るぞ〜!」という個人的(かつ身勝手)な目的を果たすために、集中して執筆に励んでいたりしたような気がします。必死すぎたのか、あんまり記憶には残っていない。笑 

そして例年通り、ももクリももクロのクリスマスライブ)に参戦しました。もう、毎年思うけど、これに参加するためだけに1年間生きてきた、と言っても過言ではないくらいには多幸感に溢れた素晴らしいライブでした。これで2019年も生きながらえられるよ・・・ありがとうももクロちゃん・・・(拝む)

 

おしまい★